介護崩壊が始まっています。是非、理解とご支援を

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 2000年4月に介護保険のサービスが始まってから24年、ほぼ四半世紀が経過しました。しかし、今、介護保険は大きな曲がり角に立っています。一つの要因は、介護従事者の慢性的な人手不足です。介護現場は働く条件が厳しく、しかも、賃金が安いので働く魅力が急速になくなっているのです。特に、若い人は介護の仕事を敬遠し、また、来てくれても、直ぐに離職するという現実があります。その上、4年以上続いているコロナの影響は大きく、デイなどの利用者が減り、介護事業所に打撃を与えました。その結果、事業所の閉鎖や、介護事業からの離職者が増え、利用者の要望に応えきれなくなっているのです。

 つまり、それが何を意味するかと言えば、皆さん(又は、家族)が介護状態になった時、在宅で生活を支える担い手がいなくなっているということなのです。介護保険の創設の大きな目的は、介護の社会化であったはずですが、それが出来なくなり、家族が介護せざるを得なくなっているのです。その結果、介護離職者が毎年10万人も出ざるを得なくなっています。その上、現在は、家族の在り方も大きく変わってきています。単身者、老々世帯が、全高齢者の3割以上もの割合を占めるようになっているのです。つまり、その人たちは、援助を受けたくても、頼るべき家族もいないのです。その人たちは要支援や要介護になった時、直ぐに買い物や掃除、通院に困ることになります。普通に日常生活を送ることができなくなるのです。

 そうした現状が、私たちの目の前までやって来ています。だったら、施設に入ればいいじゃないかという人もいますが、全員が施設に入れるわけではありませんし、入れる人は半数もいません。そして、施設は施設で問題を抱えています。

 では、どうしたらいいのかというと、先ず、皆さんに、介護の現状をよく知ってもらいたいのです。実際、自分や家族の介護の現実に行き当たらなければ、気付かないことが多いのでしょうし、目を背ける人が多いです。解決の道筋を、自分のこととして、一緒に考えて欲しいのです。

 私たち介護の現場にいるものとしては、在宅支援の介護を残すべく全力を尽くしています。皆さんには、是非、現状を知っていただき、協力、応援をお願いしたいと思っています。